なでしこジャパン 輝きの時 W杯2015を振り返る 前編(アルガルベ杯~合宿~グループリーグ)
2015年のW杯カナダ大会では、残念がら決勝戦でアメリカに2-5と大差で敗退。有終の美は飾れませんでしたが、なでしこジャパンの懸命さ、笑顔、涙、彼女たちが見せる様々な表情は、サッカー、チームスポーツの醍醐味を見せてくれたのではないでしょうか。このページは、なでしこジャパンのW杯の激闘、熱闘を振り返ります。
仲間を思いやり共感する心は、彼女たちの心身に力をみなぎらせる。共感しあう力は、なでしこジャパンというチームの強みなのだ。
引用:なでしこ力(佐々木則夫)
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アルガルベ杯
今回のW杯を語る上で欠かせないのは、W杯前、最後の国際試合であるアルガルベ杯です。優勝候補としてのぞんだなでしこでしたが、W杯不出場のデンマークに1-2で敗退。
さらには、急成長をとげたフランスに1-3で惨敗します。この試合は、前半こそ日本が1点を取ってリードしますが、後半になるとフランスに一方的に攻められる続けて3失点。圧倒され、宮間をボランチに置く布陣を、再考せざるを得なくなったのです。結局、なでしこジャパンは、この大会を9位で終えました。
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澤の電撃復帰
W杯の23人のメンバーには、1年ぶりに代表に復帰した澤の名前がありました。佐々木監督は、なでしこリーグでも、決して手を抜かず、厳しく守備をして、手を抜かない澤の姿勢を評価したのです。何より、アルガルベ杯で敗北して動揺もある中で、精神的主柱を必要としていたのでした。キャプテンとして日本代表をひっぱる宮間もまた、澤の復帰を歓迎したのです。
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合宿開始…岩渕が直後に負傷
今回の日本代表の顔ぶれを見ると若手は少なく、新戦力が少ない状況でした。その中にあって、バイエルン・ミュンヘンで技を磨いてきた岩渕真奈は数少ない新戦力として期待されたのです。
しかし、そんな中で岩渕は、合宿早々に膝を負傷してしまいました。次に同じところを怪我をすれば、W杯は終わってしまう…このように、悲壮な覚悟の中で、岩渕はリハビリをする必要があったのです。そんな、岩渕の元には毎日、キャプテンの宮間、澤、安藤が状況を心配して尋ねました。岩渕にとっては、心強い仲間の励ましは、大きな力になったのではないでしょうか。
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グループリーグ開幕
スイス戦(1-0で勝利)→速報
日本代表のいるグループは最も恵まれたグループの一つでした。スイス、カメルーン、エクアドル、すべてのチームがW杯初出場の国だったのです。そのような中にあって、警戒すべきは、初戦のスイス代表でした。
スイスは攻撃陣にバッハマンを擁し、守備では堅守を誇ります。日本はデンマークに負けていますし、親善試合でもイタリアに苦戦しています。ヨーロッパの国々のレベルが上がっていることを肌で感じる中、ベスト布陣も定まらない中での不安な初戦となったのです。試合の方は、1-0で勝利します。その1点は安藤が骨折して得たPKを、宮間が決めたものでした。結局、この1点が決勝点となり、難しいW杯の初戦に勝利することができたのです。安藤は残念がら、帰国を余儀なくされました。
カメルーン戦(2-1で勝利)→速報
2戦目のカメルーン戦では鮫島、菅澤が得点を決めました。しかし、身体能力の高いカメルーンに攻められることもしばしばで、1失点を喫します。特に2得点を取ってからは、受け身になりミスも目立ちました。攻守において、不安を感じさせる内容となりました。
エクアドル戦(1-0で勝利)→速報
最終戦を前に決勝トーナメント出場を決めていたなでしこジャパン。エクアドル戦は選手を変えてのぞんだこともあり、結局、大儀見の1得点だけと、攻撃においてうまくいっていない印象は、アルガルベ杯以降から変わりませんでした。
しかし、佐々木監督はこの試合で、グループリーグ3試合でGKを含め、23人の選手を全員出場させるという采配を行います。この結果…というわけでもありませんが、なでしこはチームとして、この後に結束が深まっていきます。
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