なでしこジャパン W杯連覇の可能性はあるのか!? アルガルベカップや2011年のW杯を振り返ると…
6月1日、W杯が行われるカナダに出発したなでしこジャパン。この大会に2連覇がかかるなでしこですが、現実にはヨーロッパ各国の台頭などもあり、険しい山が待っています。特に、今年の国際試合であるアルガルベカップでは、グループリーグで1勝2敗と惨敗して、9位という成績でした。戦略の再考が見直しの必要に迫られる中で、ベテランの澤が復帰。W杯の優勝を知る澤が、どのような影響を与えるかにも注目が集まっています。このページでは、前回大会なども振り返りつつ、W杯の見所や優勝の可能性を探ります。
2011ドイツW杯
グループリーグでは、イングランド、日本、メキシコ、ニュージーランドのグループBに入った日本代表。2勝1敗の2位でグループリーグを突破しました。
日本2-1ニュージーランド(大儀見、宮間)
日本4-0メキシコ(澤3点、大野)
日本0-2イングランド
※()は得点者
決勝トーナメントでは初戦で強豪のドイツに1-0(丸山)で勝利。準決勝ではスウェーデンに3-1(川澄2点、澤)で快勝。決勝では土壇場で2-2(宮間、澤)に追いつき、最後はPKで3-1でアメリカに勝利しています。この大会では、最優秀賞に澤、最多得点も澤(5得点)の名前が刻まれました。
また、大会後のオールスターには海堀、大野、宮間、澤が選出されました。この大会で特筆すべきは、決勝トーナメントで強豪国を立て続けに破った点です。勝負強さと劣勢になってもあきらめない粘り強さが目立ちました。また、川澄といったサブが活躍するなど、2015年も意外性のある選手が出てくることが、優勝では必要になりそうです。
グループリーグ不出場が決まっている岩淵ですが、彼女にもそういった役割が期待されています。
2015年3月に行われたアルガルベカップ
W杯、五輪に次ぐ格付けの国際大会がアルガルベカップです。
日本はグループリーグで、デンマーク、ポルトガル、フランスと対戦しました。しかし、1勝2敗と惨敗してしまいました。
日本1-2デンマーク(安藤)
日本3-0ポルトガル(川村、横山、菅澤)
日本1-3フランス(川澄)
ちなみに、この大会の優勝国はアメリカでした。2位はフランス、3位はドイツ、4位がスウェーデンでした。また、過去には日本は2012年と2014年に決勝まで進んでいますが、共にドイツに敗れています。この大会は、日本の現在地と、世界のサッカーが確実に進化していることを示しました。また、今までのサッカーだけではW杯で勝つことは難しいことも、わかりました。ちなみに、順位決定戦ではアイスランドに2-0(宮間2得点)で勝って、この大会は9位で終えています。
上位ランキング国
1位ドイツ
2位アメリカ
3位フランス
4位日本
5位スウェーデン
6位イングランド
7位ブラジル
8位カナダ
9位北朝鮮
10位オーストラリア
11位ノルウェー
12オランダ
13位イタリア
14位スペイン
15位デンマーク
16位中国
17位ニュージーランド
18位韓国
19位スイス
49位:エクアドル
51位:カメルーン
2015年W杯の組み合わせは?
と日本は以上の3か国とグループリーグで対戦となります。
日本は6月9日に初戦でスイスと対戦。重要な1戦となります。次戦のカメルーン、3戦目のエクアドルはかなりランキングも落ちるので、スイス戦の結果で、1位突破の可能性が高まります。
グループリーグで1位になるとベスト16では、他グループの3位と対戦となります。ですので、1位突破はその後の決勝トーナメントの対戦国に関わってくる、重要な要素になります。
ちなみに1位で突破すると仮定すると、ベスト16ではABFいづれかの3位と対戦。ベスト8ではE組1位とD組2位の勝者とあたります。Eの有力国はブラジル、D組はアメリカ、スウェーデンが入っているので、厳しい戦いとなるでしょう。こうやって見るとベスト8からは、上位国に当たる可能性が高くなります。
勝ち上がるためには守備の改善が必須
アルガルベカップで目立ったのは、センターライン付近でパス回しをする日本に対し、高い位置でプレスをかけて、ショートカウンターで失点を許すシーンが多かったです。そういった点を踏まえて、日本代表も守備意識を高めています。
しかし、守り慣れしてないのも確かです。ですので、攻守のバランスが大きなカギになりそうです。また、W杯前の練習試合では、シンプルにシュートに行かずに、ゴール前でもパスにこだわってしまう点を佐々木監督が心配してました。決定力はいつの大会でも勝負を決定づける要素ですが、この点もどう改善するかが重要になってきそうです。