6月6日W杯開幕に向けて、なでしこジャパンが合宿入り! 宮間、澤のコメントなどを随時レポート!
現在、大きな節目、分岐路に立っているのが女子サッカーです。W杯の優勝で、国内リーグにも注目が集まった4年前でしたが、現在は観客などの減少が目立っています。また、海外のレベルが上がり、連覇を目指すのは大きな困難となっています。そんな状況ですが、澤が1年ぶりに代表に復帰するなど、注目が大きくなっているなでしこジャパン。このページでは、W杯にのぞむなでしこジャパンの合宿について、レポートしていきたいと思います!
5月18日
6月6日にカナダで開幕する女子ワールドカップに向けて、香川県丸亀市で合宿をスタートさせたなでしこジャパン。主将の宮間は終始笑顔で練習をこなし、1年ぶりに代表に復帰した背番号「10」の澤とも談笑するなど良い雰囲気の中で、合宿の初日が迎えられたようです。
「私一人ができるとは思っていない。全員が同じ方向に向けるように…」とは宮間の言葉です。
一方の澤は代表の当落線上にいると思われていましたが、見事に代表入りをはたしました。今大会に出場すれば、世界初の6大会連続出場となる澤。選出されたときは、INAC神戸のチームメイトの大野や近賀にハグされて「泣きそうになった」と語っていますが、代表の集大成となる今大会はどのような結末を迎えるのか、大きな注目が集まりそうです。
そんな澤は、「青いジャージーに袖を通して、いよいよ始まるという感じ」と緊張感を漂わせながらも、気持ちを高ぶらせている様子でした。
チームメイトは澤に対して、宮間は「いて当たり前という感じでうれしい。プレーだけではなく、オフの部分でもきちんとしていて見本となる選手」と信頼感を寄せています。また、ドイツリーグに所属する安藤は「一緒にプレーできてうれしい。苦しい時に背中で示してくれる」と安心感を抱いているようです。澤の加入はどうやらプラスになりそうです。
5月19日
今大会の日本代表の位置づけは、ディフェンディングチャンピオンというよりも、挑戦者という立場で考える方がしっくりきます。というのも、日本に比べフィジカルに優れる欧米国は、日本の技術やスピードもプラスして急速に進化しているからです。その最たるチームの一つがフランスですが、日本にとってはこれか厳しい戦いが待っています。
なでしこジャパンを率いる佐々木監督は、丸刈りに近い短髪で気合を入れて登場しています。スタメンについては、「コンディションなども見てチェックしていく」と語るにとどめています。
この日は最年少である22歳の岩淵がアピールをしていました。怪我から復帰した岩淵は、ミニゲームでひかえの左MFに入りました。
「自分らしく仕掛ける部分を出したい」と語っています。
そして、澤はフランスのモンペリエに所属する宇津木瑠美とボランチでコンビを組んで、男子高校生との練習試合に出場しました。激しいスライディング、パスカットなどを見せて、存在感を示しました。コンビを組んだ宇津木との連携も良かったようです。
澤は宇津木について「ボール奪取能力が高く、パワフル。バランスを考えながら、彼女の積極性を引き出していきたい」と語っています。なでしこのボランチの1番手は坂口ですが、ボランチのレギュラー争いも注目です。
5月20日(5バックを試すなでしこジャパン)
今のなでしこジャパンの課題に、いかに守りきるかというのがあります。以前にくらべ、前からプレッシャーがくるのが当たり前になっており、守備陣のパスミスから、ピンチや失点というケースが増えているからです。その一つの形として、5-4-1という守備的布陣を試しています。
この布陣に対して宮間は「いいか、悪いかはともかく今はいろいろと試してみたい気持ちでいる」と語っています。一方、守備陣の中心である岩清水はアメリカ、ドイツのようなチームが、長いパスをゴール前に放り込んだ時の危険性を心配していました。
5月21日
元日本代表監督の岡田武史氏が、なでしこジャパンの合宿地に、激励に訪れるということです。佐々木監督とは旧知の間柄で、過去には岡田氏が古川電工、佐々木監督がNTT関東に属している時に親善試合を行った間柄だそうです。また、佐々木監督がコーチ修行で古川電工に行ったときには、そこでコーチをしていた岡田監督に色々とアドバイスを受けたとのこと。
佐々木監督は、岡田監督が提唱するニアゾーン(サイドから低いパスを送り、ペナルティエリア付近のスペースを攻略する戦い方)などを採用しており、色々な話し合いも行われそうです。岡田氏といえば、日本人で唯一、男子W杯で2度の監督を経験していることもあり、有意義な時間となりそうです。
また、この日は、岩淵が膝を負傷して、練習を切り上げています。
5月22日
紅白戦で右ひざを痛めた岩淵ですが、現在はMRI検査を受け、経過観察の状態です。過去には右ひざの靭帯を部分断裂しているだけに、状態が心配されます。なでしこジャパンにとっては、数少ない若手であり、スーパーサブにもなりえるだけに、早い復帰を願うばかりです。
5月24日
ニュージーランドとの国際親善試合にのぞんだなでしこジャパン。澤の値千金ゴールで何とか逃げ切りましたが、課題が多いゲームとなりました。→ニュージーランド戦速報
5月25日
ニュージーランド戦をあけの25日は、澤ら主力組が軽めのメニューで疲労回復に努めています。次戦は28日のイタリア戦になります。
5月26日
負傷している岩淵は、現在、アイシングをしながら、回復を待っている状態です。「1ヶ月はかからないと思うけれど、これ以上どうすることもできない」という岩淵。スーパーサブとしての活躍が期待されているだけに、なでしこジャパンにとっては不安な状況です。6月7日までが選手の変更期限なだけに、回復を願うばかりです。そんな不安を抱える岩淵の元には、毎日、宮間、澤、安藤らが状態を確認しに来て「絶対に大丈夫だから」と励ましてくれているそうです。仲間の信頼にこたえ、岩淵はカナダのピッチに立てることはできるのでしょうか!?
5月27日
佐々木監督が28日のイタリア戦に向け、課題を口にしました。
「ボールを動かしながら、ゴールを狙う。試合に勝ちきる」
以上の点に力を置いて、イタリア戦にのぞむとのことです。
5月28日イタリア戦→速報
5月29日
佐々木監督が東京駅八重洲地下街で開催中の「なでしこジャパン特別展示~こころ、ひとつに~」に訪れて、コメントを出しています。
「30数年の歴史があって、今があり、選手も思いを込めています。夢とは成長につながると思います。カナダでの連覇は簡単ではありませんが、最後の最後まで精いっぱい頑張りたいです」
なお、怪我で様子を見ている岩淵ですが、グループリーグ3試合の欠場が決まっています。
5月30日
非公式のイタリア戦との練習試合が行われ、控え組中心ながら、試合内容は1-0という結果でした。
これに対して、佐々木監督は「4,5点が言ってもおかしくなかった。これは、われわれの病気かもしれない」と、ゴール前でのシュートの遅さに対して、苦言を呈していました。
確かに、親善試合でのイタリア戦でも、ペナルティエリア内で持ちすぎるプレーも何度かあったなでしこジャパン。W杯開始までに、チームで話し合って解消しておきたい課題になりました。
5月31日
ハリルホジッチ監督が、国内合宿最終日になでしこジャパンを激励に訪れました。また、宿舎の夕食会場にも顔を出し、「もう一度同じこと(W杯優勝)を成し遂げるのは大変なことだと思う。しかし、必ずできると信じています」とエールを送りました。
6月1日
なでしこジャパンのメンバーが、W杯の開催地であるカナダに向けて出発しました。佐々木監督は「いよいよカナダに向けて旅立つ。新たな夢を目指して精一杯頑張りたい」と話しました。
強豪国に対して、遅れをとっているなでしこジャパンですが、泣いても笑っても、開幕まで1週間を切りました。ベストを尽くし、一致団結してがんばってほしいと思います。
☆宮間、大儀見、川澄ら、注目選手の選手名鑑→こちら
☆なでしこジャパン、予選の対戦相手スイス、カメルーン、エクアドルの情報→こちら
☆なでしこジャパン、代表23人を発表!…→こちら