世紀の凡戦!? パッキャオVSメイウェザー ボクサーやみんなの感想は…?
日本時間の5月3日に、300億円とも240億円とも言われる大金が動いたパッキャオVSメイウェザーの1戦が行われました。当サイトでは事前に、関係者の予想をサーチしていましたが、結果はほぼ予想通りメイウェザーの判定勝ちとなりました。
ただ、想定外だったのは、意外なほど見せ場が少なく、メイウェザーが完全に勝利に徹して、ひたすらに勝つことのみに終始したことです。結果、打ち合いなどもほとんどなく、見せ場もないまま試合が終わりました。観客からは、ブーイングまで起きました。
一般席のチケットは5分で売り切れ、オークションにかけられたチケットは1千万円にまで昇り、世紀の一戦とうたわれた対戦。しかし、その実は「勝者なき試合」となったのかもしれません。このページでは、そんなパッキャオVSメイウェザー戦について、関係者の声をまとめながら迫っていきたいと思います。
☆パッキャオVSメイウェザーの関係者の勝敗予想→こちら
メイウェザーVSパッキャオ
試合は、6階級制覇のパッキャオが、47戦無敗、5階級制覇をしているメイウェザーの鉄壁のディフェンスの前に敗れ去ったかっこうとなりました。判定は118-110、116-112、116-112と、メイウェザーの完勝。この結果、メイウェザーは48戦48勝と勝ち星を積み上げました。
試合内容は、パッキャオが左ストレートで圧力をかけるも、試合巧者のメイウェザーが左ジャブでけん制しながら、右のカウンターを狙う展開で始まりました。4回にはパッキャオが左ストレートを直撃させ、メイウェザーをロープに追い込み、連打を放ちます。しかし、メイウェザーはしっかりガードを固めてしのぐと、ジャブを打って体勢を立て直しました。この後は、メイウェザーが得意のディフェンス技術と勝負所をおさえたカウンター攻撃で、攻め続けるパッキャオから有効打を許しませんでした。
試合後のコメントの要約
パッキャオは「彼は何もしませんでした。私は勝ったと思います。良い試合でした。彼は試合をコントロールしていました」と消化不良の一戦を振り返りました。また、試合後には対戦前に肩を負傷していたことが明らかになりました。
一方勝利したメイウェザーは「パッキャオは素晴らしいボクサーです。私はアウトサイドからうまく立ち回り、前に出て、コーナーに攻撃をまとめてこようとするパッキャオに対処しました。私はじっくり攻めないといけないことがわかっていました。この試合結果の判断は歴史が告げてくれるでしょう」と語っています。また、あと1試合で引退することも示唆しました。
試合のデータ
手数:メイウェザーは435、パッキャオは429
ヒット数:メイウェザーは148、パッキャオは81
強打:メイウェザーは168発中81発(48%)、パッキャオは236発中63発(27%)
関係者の感想
村田諒太「勝者なきリング」
ロンドン五輪金メダリスト・ミドル級の村田諒太は「僕の採点では115-113でメイウェザー。この試合は悪い方のメイウェザーが出ていた。パッキャオはパンチのスピード、反応も良かった。メイウェザーのスタミナ、守備はさすがだったが……お客さんも満足しない、勝者なきリング。メイウェザーだから許される内容。録画を見たいとも、再戦を見たいとも思わない試合だった」と厳しい評価となりました。
亀田興毅「心臓に毛が生えている」
出典:http://boxing-onepunch.blog.so-net.ne.jp/
「ピリピリするすごい緊張感のある試合だった」と、亀田興毅は評しています。また、メイウェザーの集中力のすごさ、観客を敵に回してでも自分のスタイルを貫くハートの強さを絶賛していました。
パッキャオについては、自分らしさを出すことができなかったとみています。そんな、パッキャオのうまさを封じたメイウェザーの技術の高さも絶賛しています。ファイトスタイルが似ているだけに、共感を持てる部分もあるのかもしれません。
ちなみに弟の大毅は、パッキャオが勝つと予想しましたが、試合内容には両者のすごさを見たと感想を述べています。そして、兄と同様に、メイウェザーの心臓の強さに驚嘆していました。
その他の感想「記録には残るが、記憶には残らない試合」
オスカー・デ・ラ・ホーヤ
注目度の高い試合だっただけに、著名人も感想を述べています。為末大、お笑いのホンコンなどは「パッキャオが勝ちだったのではないか」とツイートしました。レポーターの川平慈英は「判定差がつく試合だったのだろうか?」と疑問を呈しました。関取の稀勢の里は「予想通りだった」と述べました。
日本ではパッキャオが人気なだけに、どうしても応援している方を中心に観戦してしまうものなので、こういった声が聞かれるのも納得できます。実際、ネットを見ても同様で、パッキャオに勝ってほしかったという意見が多かったです。
印象に残るコメントとして「記録には残るが、記憶には残らない試合」だったという意見がありました。いいえて、的を得ているような気がしました。みなさんは、どのような感想をお持ちでしょうか?
最後に、6階級制覇の元王者、両者との対戦があるオスカー・デ・ラ・ホーヤが戦前に語ったコメントを紹介して、記事を終えたいと思います。
「3年前なら間違いなく(勝つのは)パッキャオだが、今はメイウェザーだ。しかし、間違いなくリスペクトされ続けるのはパッキャオだ。」