錦織圭が全仏OP2015の心境を語る「得たものも大きかった」
全仏OP2015では、準々決勝まですべてストレート勝ちで勝ち進んだ錦織圭。クレーコートシーズンを通して調子の良さを維持しており、その勢いのまま、準々決勝にのぞむも、地元フランスのツォンガにセットカウント2-3で惜しくも敗戦しています。
手ごたえと課題が見つかった全仏OP。錦織が、その心境を語っています。
錦織の公式ブログの要約
ツォンガに負けたのは「すごく悔しかった」と錦織圭は語っています。ただ、初のベスト8入りに、「得たものも大きい」とテニスの質が上がっていることに、手ごたえを感じているようです。
ただ、ツォンガ戦に関しては、序盤からミスが重なり、「焦りが出た」と語っています。また、その焦りから、頭に血が上り、強風のせいなどにして、「悪い方向に行ってしまった」と語りました。確かに砂埃が目に入るほどの強風の中での試合は、やりにくさがあったようです。
また、1セット目を取られ、2セット目が2-5となったところで、アクシデントが起きました。強風の影響で、観客席に風よけが落ちたのです。そのため、かなり長い間、試合が中断となりました。この時、錦織は「自分のことで精いっぱいだった」そうです。この時の心境は、体が冷えないうちに、早く再開したいという気持ちでした。
しかし、実際はこの中断を利用して、コーチから話を聞くことができたのです。結果、「真っ白だった頭に少し光が見えた」と言います。通常、流れが悪い選手にとって、中断が入ることは悪いことではありません。中断によって、相手の流れが変わることがあるからです。しかし、確かにこの時、錦織は、とにかく急いでいる印象がありました。冷静さに欠けており、全仏OP準々決勝の雰囲気に、飲まれていた部分もあるかもしれません。
とにかく、この中断により流れが変わり、錦織は2セットを取り返すことができました。中断により、「良いプレーが出始めて、自信を取り戻すことができました」と錦織。中断後は自分を取り戻して、プレーの質も上がり、ウィナーなども取れるようになりました。しかし、第5セットになると、勢いを取り戻したツォンガに、敗北を喫しています。
このことについて、「紙一重だった」が、「最後のセットに集中力が保てなかった」とも語っています。大会前に、BIG4との差は「ここぞという時の集中力」と語っていた錦織。くしくも、大事な準々決勝で、その集中力が勝負を分けました。
ただ、「全仏でプレーするのが最近は楽しみ」と語る錦織は、来年についても、「戻ってくるのが楽しみ」と期待をしているようです。
そして、現在はアメリカに戻って、芝のシーズンに向けて、つかの間の休息を取っているということです。
日本で応援しているファンにとっても残念な結果となった全仏OP。しかし、準々決勝、さらにその上と勝ち残ることで、四大大会に対しても、その雰囲気に慣れることができるのではないでしょうか。そうすれば、もっと良いプレーができるようになると思います。そういう点で、今回の全仏OPは、「得たものも大きい」大会になったということでしょう。
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