プロ野球 光と影 川相コーチが語る裏方への感謝「こういう人たちもおるんやなあ」と、いまさらながら彼らの仕事に尊敬の念をおぼえる
プロ野球
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そこは華やかな世界です。
1億円を稼ぐ選手も少なくはありません。
一方で、プロ野球の世界には光が当たらない裏方と呼ばれる人たちがいます…
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今回はそんな裏方さんへの感謝の気持ちを自著であらわしている、川相昌弘コーチ(元巨人軍・現巨人ヘッドコーチ)の中日のコーチ時代に書いた『勝つための言葉』を紹介します。
スコアラー
〝「スコアラーへの感謝を表すには優勝することだと言えるだろう」”
出典: 勝つための言葉
スコアラーは苦労の多い仕事で、精神面はもちろん、時間的拘束を考えるとハードワークそのものです。
オフの間もキャンプから始まり、オープン戦も全部見なくてはいけません。
常に新情報と各チームのデータをまとめて、コーチに託します。
そして、データが良くても年棒が大きく上がることもありません。
一方で結果が出ないと、データが間違っていると非難されやすい仕事です。
勝って当たり前の仕事なので、忍耐力と根気が必要となります。
トレーナー
〝「いつも有難う」「ご苦労さん」とかという、選手たちのちょっとした言葉づかいで裏方さんもがんばれる。互いに遠慮することなく、心の奥底まで打ち明けて親しくなれば、それが良い形で試合につながる。感謝の気持ちが自然に出てくる。”
出典:勝つための言葉
トレーナーも大変な仕事です。
キャンプの時などは、夜10時ころまで仕事があります。
一軍には5~6人のトレーナーがいます。
シーズン中には選手より先に来て、試合後に選手のケアをして帰宅するのは一番最後です。
自宅から遠い人もいるので、ストレスもたまる仕事です。
川相コーチは、中日時代からそういった裏方の人の話を聞くことが大切だと考えています。
特別なことは必要ではなくて、ちょっとした思いやりを持って、言葉をかけることが重要なのです。
その言葉が、裏方をやっていて良かったという瞬間だからです。
バッティングピッチャー
〝バッティングピッチャーがいるからこそ、選手もたくさん打つ練習ができる。その上、球拾いまでしてくれるのだから、感謝の言葉もないほどだ。
みんなで、「有難う!」と必ず言うようにしよう。”
出典:勝つための言葉
バッティングピッチャー。それは、日本のプロ野球だけの独特の職業でした。毎日投げ続け、肩を痛めればそれで終わりという辛い立場です。
バッティングピッチャーは移動日も投げるため、ほとんど休みがありません。しかも、球拾いも彼らの仕事です。
グラウンド整備(球場スタッフ)
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〝改めて「こういう人たちもおるんやなあ」と、いまさらながら彼らの仕事に尊敬の念をおぼえる。何と言ってもノックしたあとの、でこぼこのグラウンドが見事に美しく整えられていくのを見るのは感動だ。”
出典:勝つための言葉
グラウンド整備は地味な仕事で、時に危険もともないます。
内野の連携プレーの時など、次々に飛んでくるボールをぬって、グラウンドの整備も行います。
朝八時前には出勤し、試合が終わってから整備もあるので、一日が非常に長い仕事です。
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