あかつきミステリー研究会vol.2 雪男(イエティ)の正体を探れ…
雪男とはUMA(未確認生物)とされる、降雪の多い地方で時々目撃される生き物です。その正体は謎とされていますが、いったその正体とは何なのでしょうか。あかつきミステリー研究会で、雪男を調べました!
雪男
出典:http://www.gettyimages.co.jp
ヒマラヤ山脈ではイエティ、ロッキー山脈ではビッグフット、日本の中国山地ではヒバゴン、中国では野人と呼ばれ、実に様々な地域で出現している雪男。共通するのは人里離れた山奥に住み、二足歩行で歩き、全身が毛むくじゃらであるということです。多くの目撃証言がありますが、その多くはヒグマ、グリズリーなど熊と見間違えたと言われています。それ以外の説として、毛皮を着た猟師、猿人、ギガントピテクス(アジアに生息していた巨大類人猿の化石種)といったミステリアスな説まで存在しています。
ヨーロッパではゴリラを19世紀まで、架空の生物だと信じられていたように、雪男が存在している可能性を指摘する人もいます。実際に、ロシアのケメロヴォ州で開かれた国際会議では、ケメロヴォ州に95%の確率で雪男が実在するという結論が出ています。
一方、ヒマラヤのシェルパ族がヒグマを「イエティ」と呼んでいたり、ブータンでは「雪男」を「メギュ」、チベットでは「テモ」と呼びますが、それはヒグマを指す言葉でした。というように、クマのことを雪男と山の人々は呼んでいるようですね。世界的な登山家のラインハルト・メスナーもヒグマと結論付けています。
雪男の歴史
1832年:ネパールの初代イギリス代理公使ブライアン・H・ホジソンが論文で探検の最中、謎の生物を発見したと発表した。
1889年:イギリス陸軍中尉のL・オースティン・ウォデルがイエティの足跡を発見したと発表。
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1951年:エベレスト登頂を目指したイギリスのエリック・シプトン率いる第8次英国エベレスト登山隊が、イエティの鮮明な足跡を写真におさめること成功し、ロンドン・タイムス紙に掲載された
1954年:イエティの頭皮や手首の骨をヒマラヤの僧院で『デイリー・メイル』紙が派遣した探索隊が発見。
1986年:イギリス人のアンソニー・ウールドリッジが、ヒマラヤを単独で登山中、斜面にたたずむイエティを発見し、その姿を世界で初めて写真にとらえた。
その後は、ビデオで雪男が撮影されたり、足跡が何度も発見された。
参考:登山家執念の調査!ヒマラヤの雪男、ついに正体バレる
こういったエベレスト探検と雪男は密接につながっているという説があります。登山の資金を得るために、雪男伝説が利用されたという説です…あながち、否定できない説ですね。今も昔も、人は未知なる生き物に興味があるのです。
ネパールの寺院にあるイエティの頭部とされるもの
科学的な調査
1960年のヒラリー探検隊の調査
「イエティの足跡」はキツネのもの。
ネパールのラマ教寺院に保存されている「イエティの頭皮」はカモシカの一種のもの。
「イエティの鳴き声」はユキヒョウのもの。
大きなイエティ「チュッテー」の毛や糞はヒグマのもの。
中くらいのイエティ「ミッテー」の毛と糞はカモシカのもの。
小さなイエティ「テルマー」の毛と糞はアカゲザルのもの。
(ネパールの人々は、イエティには3種類いて、チュッティ、ミッティ、イエティとその大きさで呼んでいる)
オックスフォード大学のDNA調査
イエティとされる毛などを調査した結果、古代ホッキョクグマの遺伝子と一致した。