室屋義秀 ガンダムのアムロ・レイに憧れ、パイロットになった男
最高時速370km、最大10、ミスをすれば0,1秒で地面に激突する厳しい戦いであるレッドブルエアレースに参加している日本人がいます。少年時代に機動戦士ガンダムのアムロにあこがれ、パイロットとして活躍している室屋義秀です。このページでは、彼の経歴や座右の銘、凱旋レースとなった幕張での室屋のコメントなどを掲載しています。
室屋義秀
1973年1月27日生まれ
競技志向型(エアロバティックス)エアショーチームのメインパイロット
機動戦士ガンダムのアムロ・レイにあこがれ、パイロットを目指すようになる。
中央大学に入学後は航空部に所属し、グライダーで飛行訓練を行う。
1993年に渡米し、飛行機のライセンスを取得
2008年にスーパーライセンスを獲得
2009年にエアーレースにアジア人として初参加
2014年にはクロアチアで3位を獲得した。
少水常流如穿石
(しょうすいのつねにながれて いしをうがつがごとし)
出典:http://www.yoshi-muroya.jp/
この言葉は室屋のホームページに紹介されている禅の言葉で、「雨水のようなわずかな水でも、絶え間なく落ち続ければ、石にも穴を開ける」という意味です。室屋は努力を続け、わずかでも日々向上すれば、物事を成し遂げられるという信念を持っているようです。
また、「1.01の法則」というものも紹介されており、この意味は一年の365日のうち、1日1%である15分の向上を積み重ねることで、1年後に大きな力になるということを意味しています。
このように室屋にとっては、空を飛ぶことは求道ということになります。エアレースではコンマ01秒で勝敗が決し、1度の姿勢のズレが命取りになることもある厳しい戦いです。レースでは最高時速370km、最大10Gに達する小型プロペラ機を操ります。15mほどの上空を飛行するため、最高時速でミスをすれば0.1秒で地面に激突してしまうのです。そんな命がけのレースに参加する室屋は、日々努力を重ねて精進し、挑戦する勇気を持ち続け、はてなき空での戦いに挑んでいます。
幕張で凱旋レース
2015年の5月16日、17日レッドブルエアレースが千葉県の幕張で開催されました。観客動員数は12万人にのぼり、大会は成功。アジア人唯一のエアレーサーである室屋にとっては、日本での凱旋レースとなりました。
「20年前は航空スポーツは誰も知らない世界だった。誰も知らないところで飛ぶのは辛かったが、12万人に見てもらえて、多くの人に知ってもらえたと思う。人生で一番いい日なのかなと思う」と語っています。
肝心のレース結果は、優勝をしたポール・ボノム(イギリス)に敗れた8位という結果でした。しかし、マルティン・ソンカ(チェコ)との対戦では、50秒779という大会の全フライト最速タイムを記録しました。