W杯準決勝 劇的勝利のなでしこ 川澄、ローラ・バセットへのイングランドの声、佐々木監督、越後氏、カズ、韓国の声を掲載!
W杯の準決勝は、語り草になるような激闘となりました。特にサッカー母国のイングランドで、あまり盛り上がっていなかった女子サッカーにおいては、大きな影響を与える試合になりました。
このページでは、様々な関係者の試合後の声、感想をまとめています。
川澄奈穂美(決勝ゴールを演出)
「最後の最後まで走れるのが自分の良さだと思うけれど、(フルタイムで出場がなかなかできないことには)、切り替えないといけない。いつかはそれを出せるチャンスが来ると思って練習を続けたい」と語っていた川澄。今回は見事に、そのチャンスを活かしました。アメリカ戦に向けては、 「もう一度、世界一を取りに行くチャンスができた。アメリカは、女王として君臨しているチーム。互いに良い部分が出せる試合にしたい」と笑顔で語りました。
佐々木監督
タフな試合だったが、選手みんなを賞賛したい。徹底的なシンプルなサッカーをするイングランドの前に、押されてしまった。(勝因は)決勝に行きたいという選手たちの強い思いがあった。また、決勝に行ったら、安藤にバンクーバーに戻ってきてもらう計画があった。(決勝戦は)厳しい戦いになるが、前回のような試合ができたら幸せだ。
セルジオ越後氏
彼女たちの活躍、粘り強く戦って健闘していることに拍手をおくりたい。ただ、組み合わせに恵まれた面もあった。決勝のアメリカも世代交代が遅れていて、五輪と同じ顔合わせになるから、そういう意味でも楽しみな対戦。優勝すればフィーバーが起き、女子サッカーが再び盛り上がる。
三浦和良
高い関心度、プレッシャーがある中で、ここまでくるのは並大抵ではない。優勝を願って祈りたい。(優勝したら)プレゼントを考えたい。
長友佑都(日本代表/インテル)
すごすぎる。世界一になる難しさは肌で感じている。ぜひ、2連覇を果たしてほしい。
イングランドの声
メディア「残酷な形で夢が終わった。」
サンプソン監督
「泣いてもいいんだ。彼女たちはピッチにすべてを出し切った。私たちの選手は、このトーナメントに、血も汗も涙も笑顔も捧げてきた」
「厳しい結果で、どう受け止めて良いのかわからない。ボールがゴールラインを超えた瞬間に、全員が崩れ落ちた」
「ローラ・バセットは、イングランドを象徴する選手だった。勇敢で、力強く、チームをまとめていた。ローラには君を心から誇りに思うと伝えた。ローラがいなければ、準決勝までは来られなかったのだから」
「報われることはなかったけれど、英雄として家に帰ろう」
「我々は日本に大きな賛辞を贈るよ。彼女たちはなぜ世界チャンピオンになったのか、その理由を目の当たりにしたのだから」
リネカー(元イングランド代表FW)
「互いにPKではなかった。(オウンゴールは)なんて恐ろしい失点なんだ。かわいそうなローラ・バセット。かなりショックな敗北だけれど、選手たちは素晴らしかった。顔をあげてほしい。素晴らしい頑張りだったよ!」
ステファニー・ホートン(キャプテン)
「言葉がみつからない。選手、スタッフを誇りに思う。私たちは素晴らしい旅をしてきたわ。これがフットボールなの、時に残酷だけれど、(3位決定戦に向けて)前を向かなきゃ」
ウィリアムズ(途中でベンチに下がる)
(日本のオウンゴールは)ラッキーなゴール。 世界チャンピオンをぎりぎりまで追い詰めたことを誇りに思う。(オウンゴールをしてしまったローラ・バセットは)彼女はイングランドにすべてを与えてきた。
バセットの母
良い試合をしていると思った。でも、最後に起きたことで途方に暮れてしまった。あの子の蹴ったボールは、バーに当たって、そのままゴールに入ってしまった。100回のうち99回は入らなかったゴールのはずよ。でも、あの子は立ち直るわ。しばらくの間は傷ついているでしょうけれども。あの経験が、彼女を強くすることを願っています。
ローラ・バセット
息ができなかった。心臓が飛び出してしまいそうで、地面に飲み込まれたかった。
監督やキャプテンのヒュートンがW杯のトロフィーを掲げて、英雄になる方が良かった。
試合後は打ちひしがれて、感情的になっていたわ。あそこから出ていきたかった。泣きたかった。もう時間がなくて、挽回できなかった。とても、残酷だった。
このチームのために、献身的にがんばってきたみんなを見ると、何よりもつらいの。みんなが、初めてイングランドが優勝できると信じていたから。
参考:Goal.com
アメリカ
日本には絶対的なストライカーがいないことが、アメリカには有利である。
ワンバック(アメリカ代表FW)
驚くべきチームで、現W杯世界王者だから素晴らしい試合になる。最高のチームになるために、最強の王者を倒さなくてはならない。
韓国メディア
日本は強豪国のような大量得点はないが、7得点すべて異なる選手から生まれている。つまり、多様な攻撃ルートがあり、印象的である。また、守備においては、驚くべき集中力を発揮している。フィジカル、体格で劣るアジア勢の良いお手本で、技術で勝ることを示している。
参考:ゲキサカ[講談社]・サッカーダイジェストWeb・AFPBB News